厳島島廻祭(いつくしましまめぐりまつり)。三月一日~十一月三十日。

広島県佐伯郡宮島町、厳島神社で期間中、随時行われる祭りです。

元は旧暦二月初申の日の御祭から十一月初申の御鎮座祭までの間に行われましたが、願い主の求めに応じて行われる祭りだったため、日にちが定まっておらず、厳島講員の講社祭の翌日五月十五日に執り行われる事となりました。

このお祭りの由来は、祭神の市杵島姫命(いちきひめみこと)が、鎮座地をもとめて島の浦々をまわり、養父岬浦(やぶさきうら)までくると、弥山(みせん)から雌雄の神鳥(ごがらす)が飛んできて祭神を現在現在社殿の建っている地まで案内し、姿を消したという伝承があり、祭神の市杵島姫命の廻った島の浦々に祠堂を建て、これを七浦恵比須と称し、これらの神社を船で巡回する神事となったのです。

当日、早朝に斎戒沐浴して厳島神社の境内の三笠浜から、御師の船・客船・賄船の三隻の船で出船、舟唄を歌います。

舟唄は、長唄・端唄・長素節(ながすぶし)・播磨吟など七十余曲あります。

そして、第一拝所の杉浦神社に渡り、ここで茅の輪をくぐり祓いをします。

島を東に回り、鷹洲浦の鷹洲神社、腰細浦の腰細浦神社、青海苔浦の青海苔浦神社、山白浦の山白神社、須屋浦の須屋浦神社、御床浦の御床浦神社、大元浦の大元浦神社に参拝、七浦七恵比須を一回りして厳島神社本殿に赴きます。

杉浦神社と山白神神社では御烏喰の神事・鳥祭と言って、烏に団子と幣を供する儀式が行われます。

この神烏(しんめ)は普通の鳥と違い、鳩と烏の中間くらいの大きさで、羽色は純黒、二羽しかいないとされ、島廻りの船に前後して飛び、鳥居の上、松などの上などで船をまっているそうです。

そして、願い主が、船中で海水による祓いを行ったあと、家内安全・商売繁盛の祝詞を奏上し、粢(しとぎ)を三宝にのせて海上に浮かべて笛を吹くと、朱の鳥居辺りから一双の鳥が飛んできて、これをついばむと言うものです。

鳥が現れない時は、御籤により探す方角を占うそうです。

船中に穢れのある者がいると、鳥は絶対に出てこず、団子を食べないと言われています。

烏は四月頃、子供を育てていて、親鳥が一羽だけ現れる事もあるそうで、八月には親子四羽となるそうです。

秋になると、親鳥は子と別れて、熊野に行ってしまうという言い伝えがあり、末社の熊野神社で子別れ式が行われます。

この子別れ式では、太鼓を打つと親子四羽が現れ、子供は親鳥が熊野に去ろうとするのを鳴いて引き止め、親鳥は戻ってくる、それを数日繰り返し、ついに去って行くものだそうです。

→烏呼び(からすよび)。

 
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