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十月ー亥の子突きと動物のお話。

 
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 十月の行事ー亥の子突きと動物のお話。 おくんち。 亥の子祭り。 亥の子突き。 
十日夜(とおかんや)と案山子上げ。 お十夜。
 狼の眉毛。 聞耳頭巾。 雀、雀。 ネズミの浄土へころころりん。 猫とネズミの草紙。
 山の神の靱(うつぼ)。 猿正宗。
 しっぺい太郎の猿神退治。 日本の猿神伝説。 中国の猿神伝説。
 

 
  亥の子突き。
 

 亥の子の祝いの行事には、地方によっていろいろな特色がありますが、全国的に、とれたばかりの新しい米で餅やおはぎを作り、一升桝に一二個人れて神棚に供えて食べる習慣がみられます。

 また、「亥の子突き」と呼ばれ、子どもたちが主役となって行う行事も各地に伝わっています。
 これは、新しい稲のワラ束で作った「亥の子槌」や、石に何本も縄をつけた「石亥の子」で地面を打って歩くもので、亥の子槌で地面をたたくことで、大地の霊を呼びさまそうとしたのです。
 このとき、「亥の子餅をつかん者は鬼を生め、蛇を生め、角の生えた子を生め」などと唱え、道すがら餅やお菓子・お小遣いなどをもらって歩きます。
 餅やお菓子をもらうと、「繁盛せえ、繁盛せえ」と唱える。何ももらえないと「貧乏せえ、貧乏せえ」と悪たれを言います。

 地面を叩いて歩くのは、大地の生産力を高めようという呪術的な意味合いがあったためと考えられています。

 また亥の日には、田畑に入ってはならないとも言い伝えられたが、これは亥の子の神が、農作物の作神として信仰されていたからと考えられてます。

 大阪府能勢町の山間地では、桟俵 俵の両端の円いふた)とざるで獅子の頭を作り、子どもたちの一人がこの獅子頭をかぶり、残りの子どもたちがワラで作った亥の子槌を持って一団となって家々を回ります。
 獅子役の子が土間に入って踊るなかで、ほかの子どもたちは手にもった槌で地面をたたきながら、「亥の子のぽた餅祝いましょう、おひつにいっぱい祝いましょう」と歌います。
これを迎えた家々では、子どもたちにいくらかのお金を与えるのがならわしでした。

 亥の子突きで唱えられる文句は、ほかに「亥の子の晩に、重箱ひろて、あけて見れば、ホコホコまんじゅう、開いてみれば、じゆうべえさんのキンタマ」とか、
「花嫁花婿祝いましょう、身の子餅と天満の餅と比べてみれば、大きいほうは大きい、小さいほうは小さい」というようなものがあったようです。

 亥の日の祝いには、稲の豊作だけでなく、子孫の繁栄を祝う祭りとするところもあり、子どもたちが亥の子槌で嫁のしりをたたくのをよしとするような作法も行われていました。
 長崎県対馬では、「身の子掘り」と呼ぶ行事があります。子どもたちが集団で、妊婦の家に行き、細長い石や松の木の棒で地面を突きながら、「子持て子持て、息子持て子持て卵のような子持て」とはやし立てます。その家からは、亥の子餅やお菓子がふるまわれます。

 大阪の和泉地方では、亥の子の日は麦まきが終わった祝いの行事の日となっています。
 また、兵庫県の播磨や但馬地方では、春秋二回の女の子があり、それぞれ、田の神様を山から迎えたり送ったりする意味の行事が行われています。