お話歳時記 お話を見て書いて創るサイト お話歳時記
お話歳時記創作情報デジタルコンテンツメルマガwww.pleasuremind.jp TOP
八月の行事ーお盆と閻魔様のお話。
 
盆の準備。
  盆の準備。
   盆には、祖霊、新仏、無縁仏あるいは餓鬼と、三種類の精霊を迎え、また、その迎え方もそれぞれ異なっています。
 第一の祖霊、先祖の霊を迎える盆の準備はまず、祖霊の依代としての花を野山からとってくる「盆花迎え」と、迎えた祖霊を祭るための「盆棚作り」から始まります。
 これらの行事は、正月を迎えるための松迎え、年棚作りと同じ意義があります。
 盆花迎えは、「盆花取り」「花迎え」などとも言い、早い地方では七月七日に野山からとってきて十三日に仏様に供えます。一日に行うところもあり、十一日に初山入りをして、ばんばなむか盆花迎えを十これは正月の小正月の年木をとってくる行事に対応します。
 また、十二日の深夜から十三日の朝にかけてこれを行う地方もあります。


  盆花。
   盆花は「仏花」「精霊花」「盆供」などとも言われ、地方によって違いますが、キキョウ、オミナエシ、ハギ、ユリ、ホオズキ、ミソハギなどを供えます。
 盆花は本来は野山へ行ってとってくるのですが、都市ではそうもいかず「盆市」で買ってきます。
 盆市では花だけでなく、盆の飾り物や盆踊り用品なども売っています。
 昔は、大坂では、仏様に供える桃、柿、梨のまだ熟していないものを「みいろ、みいろ(三種類)」という売り声で売り、このときは梨をアリノミと言いました。
 また、仏壇に飾るための麻の茎の皮をはいだ苧殻(おがら)と経木(きょうぎ)は「オーガラ、上板の経木」と叫んで売り歩いたと言われます。
 江戸では、盆市には秋の草花が山と積まれ、武蔵野の面影があるところから「苧市」と呼ばれました。もとは十三日の朝に市が立ちましたが、次第に十二日の夕方に立つようになりました。
 ここでは、花や苧殺以外にも、ワラ細工の牛馬、灯籠、盆踊り用の太鼓や団扇のほか、種々雑多な商品を扱っていたよケです。
 青森県八戸では、仏様の背負縄と言って昆布、仏様の鏡と言って鏡餅の形のトコロテンを供える風習があるので、これらも売られています。


  盆棚作り。
   迎えた精霊は、多くは仏壇とは別に作られた「盆棚」に祭られます。
 盆棚は「魂棚(たまだな)」「精霊棚(しょうろうだな)」「先祖棚(せんぞだな)」などとも言われます。
 盆棚はもとは苧殻を組んで棚を作り、カド(母家の前の庭)や縁側の戸袋の外側に据え、位牌や供え物をのせました。
 この風習は今も各地にみられますが、大阪では盆棚は作らず、通常の仏壇の中に経木に仏名を書いたものを飾って祭るようになっています。
 江戸の盆棚は台にマコモを敷いて、位牌を置きます。
 四隅に葉のついた竹を立てて上を縄で結び、その縄にホオズキ、ヒョウタンなどをかけ、まわりは杉の葉でおおいます。
 そのほか、注連縄を張ったり、芋やそうめんを飾るところもあります。
 盆棚を作るのはたいてい十三日ですが、新盆の家は早く、一日から七日に作ります。
 仏様は、馬に乗って荷物を牛に背負わせて帰ってこられるので、ワラ細工の牛馬も一緒に飾ります。現在では、キュウリやナスで作った牛馬が使われます。
 盆棚に仏様を迎えると、仏壇のほうは空になってしまうので、青森県では「空棚」と言って供え物をし、長野県ではまだ留守番役で残っている精霊の「お留守居様」にも供え物をします。
 また、同様に墓のほうも空になるので、千葉県では「留守見舞い」と言って墓参りをします。