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六月-海と水辺の物語。
 
天神祭り。
  天神祭り。
 

 大阪の天満宮で行われる天神祭りも、祓園祭りと同じように御霊会としての性格があります。
 平安時代に、天満宮から鉾を流し、流れついたところに御旅所を作って神事を行ったのがその起源とされます。
 現在のこの祭りのハイライトは、夕方に神輿が御座船に乗って、お迎え人形船、神楽船など百艘以上を従えて堂島川を渡る渡御です。
 受験シーズンには、東京の湯島と亀戸、京都の北野、大阪の天満、福岡の太宰府などの天神様に合格祈願のお参りをする姿がみられますが、それは天神として学識豊かな人であった菅原道真を祭っているからです。

 しかし、天神は初めから菅原道真だったわけではありません。
 天神はもともと、地上の神である「国津神」に対し、天上の神である「天津神」と考えられていて、たくさんの御霊を統率し、鎖圧することのできる強大な天の神でした。
 ところが、政変で非業の死を遂げた菅原道真の死後、世に天災が多く起こり、それが道真の霊魂の恨みによるものだという神託があったため、京都北野の天満宮に道真の御霊を祭るようになったのです。
 そして道真の霊を「天満大自在天神」と呼んだのでした。
 北野には、もともと天神や雷神などが祭られていました。
 そこに道真の強い個性が合体されたことから、京都の文人などのあいだに学問や詩歌の神としての信仰が起こり、やがてそれが地方の天神にも広がっていったのです。
 怨霊を鎮めるためには、強い力で威圧するだけではなく、踊り等で慰め、ご機嫌をとることが必要だという考えが出てきて、それが華やかさを競う祭りへと発展したのです。