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六月-海と水辺の物語。
 
河童祭り。
  河童祭り。
 

 川祭りの一つとして、日本各地で河童祭りが行われます。
「祓園さんより前に川で泳ぐと、河童に尻子玉を抜かれる」とか、「六月十五日に川に入ると河童にさらわれるから、川に入ってはいけない」などという言い伝えを、今でも夏が近づくと子どもに言い聞かせる地方があります。

 河の童、すなわち川にすむ子どもという意味の河童は、水神の権化(神が姿を借りて現れるもの)と考えられていて、川の神の使いとして広く信仰されていました。
 と言うのも、昔から神霊は人々の前に子どもや動物の姿を借りて現れるとされていたからなのです。
 河童は「川に千年、山に千年」すむものだという伝承もあって、山の神の使いとも考えられていました。
 九州地方では、夏は川にすんでガラッパと言われ、冬は山に移動してヤマワロ(山童)と名を変えると信じられていたと言います。
 各地の河童祭りは、旧暦の六月十五日に川や池、沼などにキュウリを投げ入れる行事を行い、それがすむまでは川に入ってはいけないとする形式のものが多いのですが、それは、キュウリの味は人間の味に似て河童の大好物なので、キュウりを河童に供えてから水に入れば、水の事故にあわないですむという信仰からだったと考えられています。



  河童。
 

 人間の子どもに似て顔が赤くて背丈が小さく、甲羅を背負い、頭に皿があって手に水かきがついている、とされています。

 河童のエピソードには、川や沼のほとりに河童が現れて馬を水に引き込んでしまう、という「河童駒引」の話が各地にあり、雨乞いの祈願に水神に生馬を献上した儀礼があったため、水の精である河童が馬を求めるのだとされています。
 河童は頭の皿に水があるときは大力を出すが、皿の水をこぽしてしまうととたんに元気をなくし、あべこべに馬に引きずられてしまうという話もあります。そのときの河童は、今後は馬に危害を加えないと詫証文を書いて逃がしてもらい、その詫証文が残っているという家もあるそうです。