贈り物をもたらすギフトブリンガー。

ギフトブリンガーは、「贈り物をもたらすもの」を総称して呼び、 東方の三賢者も、ギフトブリンガーとされています。

世界にはギフトブリンガーとされるものがたくさんあります。

ドイツでは宗教改革以後聖人信仰自体が禁止され、 クリスマスに贈り物をもたらす役目は聖ニコラウスではなく 「幼子のキリスト-クリストキント」が 担うようになりました。

クリスト・キントは頭にワッカが無くて、白いふわふわのコートを着た 天使のようなイメージです。現在のドイツでは「白いローブに金の翼の乙女」の姿で登場します。

「クリス・クリングル」はクリスト・キントの訛で、 映画『三十四丁目の奇跡』ではサンタクロースが履歴書に 「クリス・クリングル」と署名しているそうです。

スウェーデンなどでは聖女ルチアがサンタさんのかわりをつとめます。

聖ルチアはシチリア島シラクサの聖女で、聖ニコラウスより少し前の方です。

「ルクス」という光の強さを現す単位も聖ルチアから来ています。

歌の「サンタルチア」は彼女(聖ルチア)を歌ったもので、 皆さんもどこかで聞かれた事があるのではないでしょうか。

また聖ルチアは民間伝承では天の光を運ぶ聖女とされ、 暗闇に光を与える女神、火を産み出す女神ともされています。

初期の頃から広い地域で信仰され、特に北欧での信仰は厚いようです。

聖ルチアの祝日は十二月十三日で、聖ルチア祭が行われます。

お祭りでは白いドレスに太陽の炎を表す赤い帯、ろうそくの冠の 聖ルチアの扮装をした方が登場し、よく写真等に写られています。

ノルウェーでは赤い帽子に赤い靴下、白い木靴の小さな妖精を ユール・ニッセと呼んで、サンタさんのかわりをします。

ユール・ニッセはデンマークとノルウェーの農家の守り神で、 スウェーデンとフィンランドでは、ユール・トムテと呼びます。

トムテは、サンタクロースのそりのかわりに、山羊の精が牽く そり=ユール・ボークに乗って贈り物を配ります。

その起源は、北欧神話の雷神トールが、二頭の雄山羊タングニョーストと タングリスニルの牽く車に乗っていることにあるそうです。

ムーミンにはニッセとトムテという双子の小人が出てきますね(笑)。

フィンランドではユールプッキという冬の神様がサンタさんの かわりをします。

フィンランドの伝説には、トナカイの皮で作ったテントに開けられた 玄関と煙突兼用の穴からユールプッキという冬の神様が入ってくるので、 冬の厳しさを緩めてもらおうと彼をもてなす話があります。

それがやがて、冬至の日に「冬の神様」に扮してテントを訪れて、 もてなしを受ける風習・祭りができあがったそうです。

イギリスではファーザー・クリスマスと言う、白いひげのお酒好きな おじいさんがサンタさんのかわりをします。

サトゥルヌス神が起源で、冬の間国中を巡るゲルマン神話の オーディンの伝説と結びつきましたが、清教徒革命のときに クリスマスが弾圧され一時消えたそうです。

ピューリタンによるクリスマス弾圧は民間の反発を招きました。

ヴィクトリア朝時代になって、ヴィクトリア女王の父君アルバート公が、故郷ドイツからクリスマスに関するさまざまな習慣や催し等を イギリスに紹介したため、それを機にクリスマスが復活したそうです。

アイスランドでは悪い子供を脅すヨール・スヴェンという巨大な悪鬼が、 サンタさんのかわりをします。

二十世紀に入ってサンタクロース化したそうです。

ヨール・スヴェンは農夫の格好をしてなんと十三人もいます。

山中に住んでいて十二月十二日から二十四日まで一人ずつ街へ降りてきて イタズラをします。 そして二十五日から一人づつ山へ帰って行くそうです。

ここでもサトゥルヌス祭の影響が色濃く残っているようです。

公現節(一月六日)に魔女が子供にプレゼントをする、 という地方もあります。

イタリアの魔女ベファーナ・ドイツの魔女ペルヒタ、ロシアの魔女 パブーシェカです。

ロシアの魔女パブーシェカには、キリスト誕生にまつわる伝説があります。

イエス誕生を知った東方の三賢者は、イエスのもとへ急ぎますが、 その道案内をパブーシェカは断ったそうです。

パブーシェカは後悔して贈り物をたずさえ、三賢者のあとを 追いましたが、結局、イエスにも三賢者たちにも会えないままで、よい子供たちに贈り物をばらまいたそうです。

ヨーロッパのプレセントは、リンゴや殻入りピーナッツ、 クルミなどのナッツ類、ミカン、キャンディー、チョコレート、 小さなオモチャ等で、どこへ行ってもそんなに変わりはないそうです。

昔は寒い冬の時期は食料なんて何も手に入らなかったわけで、 その中で貰うナッツや果物はとても貴重なものだったそうです。

今の時代は、いろんなものが簡単に手に入るようになっています。

当時と比べて、今はどれほど貴重なものがプレゼント出来るでしょうか?

ある意味プレゼントが難しくなっているのかも知れません。


 
Google
Web pleasuremind.jp