双子座の伝説。

ギリシャ神話にある双子座は、後代のもので、初めはアルファとベータの二つの星を言ったようです。

古代バビロニアでは、ナブーとマルドュクの二神で、「大きなふたご」と呼びました。

インド・ヒンドゥー教徒の間でも「ふたご」で、「二匹の子山羊」の名もあったそうです。

南アフリカでは「若い女達」、オーストラリアでは「若者達」、アラビアでは「二羽のクジャク」だったそうです。


またポリネシアのソシエテ諸島でも、「フーイ・タタラ」=ふたごと言い、これにはお話が伝わっています。

ある所にふたごがありました。

とても仲が良いふたごでしたが、ある夜、二人は、両親がふたごの一方を遠い所にやろうと相談しているのを聞いてしまったのでした。

ふたごは離ればなれになるのが嫌で、二人で話しあって家を飛び出しました。

母親は二人がいなくなったのを知ると、あわてて追いかけました。

慌てたふたごは隣の島へ逃げました。

母親も慌てて隣の島へ追いかけました。

ふたごは島から島へと逃げ、母親は島から島へと追いかけました。

そしてふたごはタヒチの島へと逃げ込みました。

母親もタヒチにやって来て、ふたごを捜して回りました。

そしてふたごが山にいると聞いて、とうとう見つけたのですが、ふたごはさらに高い山の上へ上へと登って行きました。

母親も二人を追って、山を登り、もうこれ以上逃げられない頂へ追いつめました。

すると二人はピョーンと空に飛び上がってそのまま星になってしまいました。

これが双子座のふたつの星だと伝えられているそうです。


双子座の二つの星を、二つの目、蟹の目、猫の目、めがね星と呼んでいるところもあるそうです。

ゲルマン民族では、この星を「巨人の目」としています。

昔、ゲルマンの地に、ダーゼという巨人がありました。

いつもオオワシとなって、人間の国に飛んで行っては、目についたものを鋭い爪でつかみ去っていきました。

ある時、ダーゼが鷲となって人間の世界に飛んで行くと、三人の神が木の下で、牛を煮て食べようとしている所でした。

ダーゼは木にとまり、ぐつぐつ音を立てている鍋に呪文を唱えました。

すると火が盛んに燃えているのに、鍋はぐつぐつと音を立てているのに、いつまでも水のまま、牛肉を煮る事が出来ませんでした。

三人の神々は、長い旅の後でお腹がすいているのに、いつ食事が出来るのかわからず、困ってしまいました。

ダーゼは木の上から、「水を沸き立たせてやったら、何をくれるかね?」と声をかけました。

神々は「肉をわけてやろう。」と言いました。

ダーゼは魔法を解きました。

すると、肉は煮えて、神の一人ロケが、鍋をおろして蓋を取りました。

鷲のダーゼはすかさず飛び降りて、肉の一番ある牛の前半分をつかみ、飛び上がりました。

鍋の中には牛の頭と、あばらしか残っていなかったので、ロケは棒をつかんで、鷲に飛び乗りました。

しかし鷲のダーゼは呪文を唱え、棒を自分の体にくっつけ、ロケの両手も棒にくっつけてしまいました。

そして、ダーゼはロケを引きずりながら飛んで、ロケの体を岩にぶつけ、薮で引き裂きました。ロケは思わず「助けてくれ!」と叫びました。

ダーゼは、神々が食べている「若返りの林檎」を持って来ると約束すれば助けてやると言いました。ロケは仕方なく、若返りの林檎を持って来ると約束しました。

ロケは仕方なく色々な冒険をして、林檎の実を守っている女神イドウィンをさらって来て、ダーゼに渡しました。

しかし、今度は他の神々が、ロケを死刑にすると、怒って言いました。

ロケは女神イドウィンを連れ戻しに、鳥になって、ダーゼの住処に飛んで行きました。<

ダーゼはちょうど釣りに行き留守だったので、ロケは女神と林檎をつかむと、神の市(まち)へ、飛び去りました。

しかし、ロケがいくらも飛ばないうちに、ダーゼは気づいてしまいました。

鷲となったダーゼは矢のように飛んで、ロケを追いかけて来たのです。

神々は市の石垣の上でロケを待っていた所、鷲のダーゼに追いかけられている、ロケと女神を見つけました。

神々はあわてて石垣の上に枯れ枝を積み、ロケが女神とともに、飛び込んで来ると、枯れ枝に火を放ちました。

するとその火の中にダーゼは飛び込んでしまい、翼を焼いて地面に落ちてしまい、そのまま神々に殺されてしまったのです。


巨人には一人の美しい娘があり、神々と結婚する事になっていたのですが、父の死を知ると悲しみました。

そこで神々は巨人の目を空にかけ、娘を慰めたのでした。

その星々は、今でも「巨人の目」と呼ばれ、夜空に輝いています。

「双子座の伝説」


 
 
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