双子座の神話 カストールとポルックス。

双子座は、黄道十二宮の三つ目の星座で、牡牛座の東に二つ、アルファとベータが、約五度の角度であります。

アルファは白い星で、一・六等星、ベータはオレンジ色で、一・二等星です。アルファの光度が低いのは学名がつけられて三百年ほどの間に衰えてしまったとされています。


この星は白鳥座の神話で出て来たスパルタ王妃レダの生んだ卵から生まれた双子カストールとポルックスとされています。

二人はパレナで育てられたとされ、カストールは戦争(乗馬)の名手、ポルックスは拳闘の名手となりました。

レダの生んだ四人の子の内、ヘレネー、クリュタイムネーストラーは姉妹で、クリュタイムネーストラーは早くに亡くなり、カストールとポルックス、そしてヘレネーの三人となりました。


ヘレネーは幼い頃、アテネ王テセウスに連れ去られてしまいました。

カストールとポルックスは、テセウスが冥界にペルセポネーを奪いに行っている間に、アテネに攻め入り妹を奪い返して、そのまま自分たちの支配下に置いてしまいました。

テセウスはラピタイ族の王で親友のペイリトオスと、ゼウスの娘を嫁に迎えると誓い会い、まだ十歳のヘレネーを奪い、冥府へペルセポネーを奪いに降りて行きました。で、留守の間に攻められてしまったのです。


こうして、双子の兄弟の冒険がはじまったのです。


カリドーンの国王オイネウスが穫り入れの後、感謝の祈りの中にアルテミスを入れ忘れてしまったため、アルテミスは大猪を送り込み、カリドーンの国を荒らしました。

そのため、オイネウスの子、メレアグレスがギリシャ中の英雄を集め、大猪を退治しました。

これにカストールとポルックスも参加、多くの英雄と知り合う事になったのです。


そして、二人はアルゴ探検隊に加わり、金毛の羊皮を奪い返しに行きました。


この途中、拳闘の名人ピチニア王アミコスが、アルゴ探検隊を、通過させまいとしたため、ポルックスが勝負を挑み、王を倒しました。


そして金羊毛を得た後、クレタ島に上陸しようとした所、ターロスという怪物が現れ、一行を襲いました。

このターロスは青銅の人形で、鍛冶の神へファイトスが造り出し、ミノス王に献じたものでした。

ターロスは、首から踵にかけて血管が一本通っていて、その終わりは釘で止めてあるもので、ミノス王により、島に入って来るものを見はるため、日に三度、島を廻っていました。

そして、誰かが島に入ろうとすると大石を投げ、自分の身を灼熱させ、人に抱きつき焼き殺しました。

アルゴノーツ達は驚きましたが、同乗していたメディアが、ターロスに魔法をかけて動きを止め、その間にカストールとポルックスがターロスの踵の釘を抜いて、倒してしまいました。

(一説には、ポイアースが踵をいて殺したともされています。)

この遠征の途中、大嵐にあった時、オルフェウスが琴を弾いて、サモトラケ島の神々に祈った時、にわかに空は晴れ渡り、カストールとポルックスの頭の上に星が一つずつきらめきました。

これは、海神ポセイドンが二人の友愛をめでて、風と波をしずめる力を与えたものと言われています。

この伝説から、嵐の夜、マストの上に炎がふたつ現れると、嵐がおさまるとされ、これはセント・エルモの火と呼ばれるようになり、晴れた日に一つ現れるとヘレーネの火として嵐の前兆を告げるものと考えられていました。

そして、アルゴ探検隊の航海を終えた二人は、ヘレスボント海峡に出没した海賊を平定したため、船乗りの守護神とされるようになり、船の船首に飾られるようになったと言う事です。


最後に二人が星になった話です。

カストールとポルックスは、叔父アバレウスの子、イダスとリュンケウスと共に、アルカディアから牛を分捕って来ました。

しかしその分配の時、いさかいを起こし、イダスとリュンケウスはすべての牛を持って行ってしまいました

怒ったカストールとポルックスは二人を待ち伏せしたのですが、運悪くカストールが見つかってしまい、殺されてしまいました。

ポルックスは敵を討とうと二人を追い、リュンケウスを槍でしとめましたが、ポルックスもまたイダスの投げた石を頭に受け気絶してしまいました。

ポルックスの父、ゼウスはポルックスを天上に上げ、不死を与えようとしましたが、ポルックスはカストールが死者の間は不死を受けようとしなかったため、ゼウスは二人を一日おきに天上に上げて、神々と人間の間にいる事を許しました。

こうして二人は星々の間に双生児=GEMINIとして置かれる事となったのです。


二人はスパルタ、シシリア、南イタリアで神としてまつられていました。

ロクリス人がクロトーン人と戦う前、スパルタに助けを求めたそうです。

その時、スパルタの神託はディオクスローイ(ゼウスの息子達の意で、カストールとポルックスの事)を貸そうというものだったそうです。

そしてサグラの戦闘の時、二人の神将が現れ、ロクリス人に加勢して大勝したそうです。

この話がローマに伝わってレギルス湖の話(同様の話)となったとされいます。

  「双子座の神話」


 
 
Google
Web pleasuremind.jp