うみへび座の神話。

うみへび座は、八十八星座のうちで、もっとも大きく、星座の全長が九十五度と四分の一もあり、全体の姿が見えるのは春の間だけです。

アルファのアルファイドが二等星と比較的暗い星が多いため、全体を見るのが難しい星座でもあります。

アルファイドはアラビア語で「寂しき星」、別名を「水蛇の心臓=コールヒドレー」。

日本では「うみへび」となっていますが本来は「水蛇」、八岐大蛇のような水蛇です。

「ヘラクレスのヒュドラー退治。」

ヒュドラーは、ネメアのライオンと同じく、テュポンとエキドナの子で、ヘラクレスの力を試すためにヘラが飼い育てたとされています。

アルゴス近くのレルネー(Lerne)の野、アミュモーネーの泉に棲み、平原に出て来ては、家畜や人を襲い、土地を荒らしました。体は船のように大きく九つを首を持って毒毛をまき散らしました。

その首のうち、八つまでは殺す事が出きましたが、真ん中の首は不死でした。

ミュケナイ王エウリュステウスは、ヘラクレスにヒュドラー退治を命じ、ヘラクレスは甥のイオラーオスに戦車を操らせ、レルネーへ向かいました。

ヘラクレスはヒュドラーの住処に火矢を放ちました。するとヒュドラーは住処から大きな体をあらわし、その首から毒気を吹きかけたのです。

ヘラクレスは戦車で走り、その毒気をかわしながら矢を放ちますが、まったく効き目がありません。

そこで、ヒュドラーに組みつくと、持っていた棍棒で、首をひとつひとつ叩き落としたのです。

しかし一つの首を落とすと、そこからすぐ二つの首が生えて来て、果てしがなく、これにはヘラクレスも困ってしまいました。

これを見たヘーラーは大蟹カルキノスを遣わし、ヘラクレスの足を挟んで動けなくしました。

ヘラクレスはカルキノスを踏みつぶし、ヒュドラーと果てしない戦いを続けたのです。

そこでイオーラオスは考えて、まわりの森に火を放ちました。

ヘラクレスはヒュドラーの首を落とすとその痕を焼き、二度と首が生えないようにしました。

しかし、最後の一つだけどうしても死にません。

そこでヘラクレスはその首を切り落とすと、大岩のしたに埋めて二度と出てこられないようにしました。

ヘラクレスはヒュドラーの体を裂き、その胆汁に矢じりをつけました。

それ以後、ヘラクレスの矢の前に立つものはいなくなったという事です。

     「ヘラクレスのヒュドラー退治。」


ヒュドラー退治の歴史的解釈。

ヘラクレスのヒュドラー退治に古代からは合理的な解釈がされていて、この物語はレルネーの沼をヘラクレスが干拓した事を模しているとしています。

ヒュドラーの胴体が沢、頭が泉で、いくら埋めても次々に沢が湧いて来る事を模しているそうです。

別の解釈ではヒュドラーはレルノス王(Lernos)で、常に五十人の射手が護衛しており、一人を倒しても必ず代わりのものが現れた事を模したとものともされています。

また、ヒュドラーを助けようとした大蟹をカルキノス(Karkinos)と言うのは、レルノス王を助けようとし、ヘラクレスに殺された将軍でとされています。

日本でも八岐大蛇を川として、退治は川の整備となっているんだけど、ギリシャでもそんな解釈なんだなと、ちょい、不思議でした。


 
 
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