獅子座の神話-天の昇り龍。

獅子座は、胸から頭にかけて、五つの星が半円形を作り、レグルスと一緒に西洋の草刈り鎌の形をつくっています。

これを北にいくつかの星をつなぐと、列となって、空に昇る竜のように見えます。

中国ではこれを軒轅と呼びました。

軒轅は、中国を統治した五帝の最初の帝、黄帝(紀元前二千五百十年~紀元前二千四百四十八年)の名前です。伝説上の人物ともされ、さまざまな神話に彩られています。

黄帝は蚩尤(しいう)という額が鋼鉄の怪物と沢鹿の野で戦った時、その怪物が風の神や雨の神を自由に使って、煙を吹き、霧を立ちこめ、方角をくらませるので、指南車を発明し、これによって軍を進め、蚩尤とその八十一人の兄弟、人間の声を出す怪物を退治しました。

この指南車はいつも南を指さしている木の人形を車に乗せているもので、後の羅針盤の働きをしたものだったそうです。

「天の昇り龍。」

黄帝は、長い間、天下を治めていましたが、やがて老年となると臣下に首山の銅を掘らせ、その銅を荊山のふもとで溶かし、かなえを造らせました。

かなえが出来上がった時、天から一匹の龍が降りて来て、長いひげをたらし、皇帝の側にすりよって着ました。

皇帝は「これは天帝が私に使わした使者であろう。」と、龍の背にまたがりました。

すると重臣達は「われわれもお供させていただきます。」と争って龍の背にまたがり、たちまち七十人にもなりました。それを見て、他の部下もおおぜい龍に乗ろうとしました。

龍は身をゆるがせ、空へ昇りはじめました。

部下はあわてて長く垂れていたヒゲにぶらさがりましたが、あまりに多くの部下がぶらさがったため、ついにヒゲは抜けて、みんな大地に落ちてしまい、一緒に黄帝の弓も落ちてしまいました。

龍は黄帝と七十人の重臣を乗せて天に昇って行ってしまい、ついに見えなくなりました。

のこった臣下たちは、弓と龍のヒゲを抱いておいおい泣いたそうです。

     「天の昇り龍。」


 
 
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