北極星-The polar star。

北極星は小熊座のアルファ星(ポラリス Polaris)の事で、polar star、polestar、north Star、北辰、妙見、子の星(北が子の方角にあるため)、北のひとつ星、めあて星、芯星とも呼ばれています。

北極星は特定の星をさしているわけではなく、地球の自転軸を北極側にのばした先にある星を北極星としています。

地球は歳差運動と言って自転軸が周期的にぶれています。

その周期は約2万5千年で、北極星も周期的に別の星へと移行しています。

  紀元前一万千五百年頃は、琴座アルファ星ベガ、

  紀元前二千八百年頃は、竜座アルファ星トゥバン、

  紀元前千百年頃は、小熊座ベータ星コカブ、

  現在の北極星、小熊座アルファ星ポラリスに西暦二千百年頃、

もっとも天の北極に近づきます。

  その後、西暦四千百年頃、ケフェウス座ガンマ星エライへ、

  西暦五千九百年頃、ケフェウス座ベータ星アルフィルクへ、

  西暦七千六百年頃、ケフェウス座アルファ星アルデラミンへ、

  西暦一万二百年頃、白鳥座アルファ星デネブへ、

  西暦一万一千六百年頃、白鳥座デルタ星へ、

  西暦一万三千七百年頃、琴座アルファ星ベガへ戻ります。


小熊座アルファ星は、光度は実視等級一・九五等から二・〇五等までに変光するケフェウス型変光星で、太陽のおよそ四十六倍、距離約四百三十光年、表面温度六千度の星で、現在、自転軸から一度あまり離れており、直径約二度の小さな円を描いています。


北極星の伝説。

ネイティブ・アメリカンの伝説に北極星の伝説があります。


ある時、ある部族の一団が遠くに狩りに出かけ、道に迷って、自分たちの土地に帰る事が出来なくなってしまいました。

月が何度も満ちては欠け、満ちては欠けていきましたが、あても無く、さまよい歩くばかりでした。


困り果てた狩りの頭は、神々に生け贄を捧げ、村の方角を教えてくれるよう祈りました。

焚き火のまわりで、踊りをおどって祈りを捧げていると、どこからともなく一人の子供が現れました。

目のキラキラ光るその子供は、驚いて見ている部族のものたちに言いました。

 「俺は星の精、願いを聞き届けに来た。

  お前たちの村は、ここからずっと北の果てにある。

  俺のあとをついて来るがいい。」

 

漁師たちは、わっと喜ぶと、その子供の後をついていきました。

その子供は明け方になると消え、夕暮れになると現れました。

夜の間中、漁師たちは歩き続け、日が昇ると眠りにつきました。


そして七晩の後、漁師たちは自分たちの村に帰り着いたのです。


一族の頭は会議を開き、その北の星を「いつも動かぬ星」と名付けました。

そしてその後、漁師たちは生をまっとうすると、天に昇って星となり、今も北極星のまわりをまわっているそうです。


   (出典未詳ー星の神話・伝説集成:野尻抱影より)


北極星-北辰妙見信仰。

妙見菩薩はインド由来の菩薩ではなく、中国の星宿思想から北極星を神格化した菩薩で、通常は大黒天や毘沙門天・弁才天と同じ天部に分類され(釈迦如来等は如来部、観音菩薩等は菩薩部、不動明王などは明王部)、妙見尊星王(みょうけんそんしようおう)、北辰(ほくしん)妙見菩薩とも呼ばれています。

「妙見」とは「優れた視力」の意で、善悪や真理をよく見通す者ということで、七仏八菩薩所説大陀羅尼神呪経には「我れ、北辰菩薩にして名づけて妙見という。今、神呪を説きて諸の国土を擁護せんと欲す」とあるそうです。


古代中国では、あらゆる星が北極星を中心に巡ることから、全宇宙を司る星として、最高レベルの神として崇拝されるようになりました。

北極星は、北辰(ほくしん)と呼ばれ、天帝の化現した姿だと信じられていました。

辰とは龍神のことで、北辰は、道教の中心的な神である太一神(たいいっしん)と同一視され、また、陰陽道で宇宙生成、森羅万象を司る神として位置づけられる泰山府君(たいざんふくん)とも、同一神であると見なされることもあります。

また中国の陰陽道も、北極星を神としています。

中国の陰陽五行説は、すべてのものが「陰」と「陽」で成り立つという二元論で、太陽は「陽」月は「陰」であるとしています。

陰陽道の北辰の概念は、天地草創の中心に位置する宇宙根元の神とされ、北辰から、日月が生じ、五星(木星、火星、土星、金星、水星)が生まれ、それが五行になったといいます。

五行とは、すべてのものを構成する元素と考えられたもので、木火土金水(もっかどごんすい)の五つから森羅万象は成り立っているという世界観です。

北辰信仰は、北極星に対するものですが、広く北斗七星も「辰」と見なされ、北斗祭祀もまた、北辰信仰と習合していったそうです。


日本にはかなり古い時代から入って来ていて、日本霊異記にその功徳が記載されています。

妙見信仰は、主に密教(天台宗・真言宗、密教では尊星王-そんじょうおう)に取り入れられ、妙見供、北斗法、北斗護摩などのさまざまな星供養を生みました。

また、京都の仁和寺(にんなじ)には、「妙見曼荼羅」が伝わっています。


妙見菩薩は中国から亀(亀蛇-きだ)に乗って、熊本の八代に上陸した事になっており、八代では「妙見祭」が行われています。



 ◆熊本県八代市八代神社大祭ー妙見祭
 ◆八代妙見祭

 
 
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